介護の現場では、1つの情報が複数のスタッフに共有され、連携されていくことが日常です。
その中で、「あれ、ちゃんと伝えたのに伝わってない…」と感じる場面は少なくありません。
そうしたすれ違いの多くは、「伝えた内容が相手にとってわかりにくかった」という可能性に気づくことから解決が始まります。
わかりやすく伝えるとは、単に話す内容を簡単にすることだけではありません。
相手の立場や状況を想像しながら、何を、どの順で、どの言葉を使って伝えるかが大切になります。
たとえば、「あの件、お願いしておいたよね?」という言い回しは、相手が「どの件か分からない」と困ってしまうことがあります。
「〇〇さんの排泄ケアのこと、先ほどの休憩前にお願いした内容です」と具体的に伝えることで、誤解や混乱を防げるようになります。
また、話すスピードや語尾の調子、相手の理解を確認する姿勢も、わかりやすさに直結します。
特に新人や経験年数の浅いスタッフに対しては、専門用語を使いすぎず、段階を踏んだ説明が求められます。
一方で、話し手が「ちゃんと伝えた」と思っていても、受け手が納得していなかったり、確認の機会がなかったりすると、情報は曖昧なまま流れてしまいます。
「伝える」ことと「伝わる」ことの間には、見えないハードルがあるのかもしれません。
かいご姉妹サロンでは、「どう伝えたらよかったのか」「こうしたら伝わった」などの実例や工夫が自由に投稿できる場を目指しています。
職場ではなかなか聞けない悩みや、伝え方の小さなヒントも、誰かと共有することで見つかることがあります。
わかりやすく伝える力は、一人ひとりの意識と工夫で磨かれていくもの。
その気づきのきっかけを、ぜひ仲間との交流の中で見つけてみませんか?