介護現場では、口頭だけでなく記録やメモ、申し送りノートなど、「書いて伝える」場面も多くあります。
しかし、「書いたのに見てもらえていなかった」「書き方がわかりづらかった」といったすれ違いも少なくありません。
“書けばOK”ではなく、“読まれて伝わるかどうか”が本当のゴールなのだと、日々感じさせられます。
たとえば、「◯◯さん、昼食後ややむせあり」とだけ書いても、読み手によって受け取り方は違います。
「どの程度のむせ?」「対応はどうした?」と、追加の確認が必要になることも。
そんなとき、「湯のみ3分の1ほどを一口で飲み、2〜3回むせ。とろみ追加し、再度様子見」と具体的に書くだけで、伝達力は格段に上がります。
また、「伝えるための文章」と「記録としての文章」は目的が少し違います。
記録では客観性が大切ですが、申し送りなどでは“どうしてほしいか”の意図を添えることも必要です。
相手が忙しくても一目で内容がつかめるように、「結論→補足→必要な行動」の順で書くことを意識すると、読みやすさが大きく変わります。
かいご姉妹サロンでは、こうした「伝え方の引き出し」を増やすための交流も大切にしています。
「うまく伝わらなかったけど、こう変えたら伝わった」——そんな経験こそが、次に誰かを助けるヒントになるはず。
書いて伝えることも、立派なスキル。少しずつ磨いていきたいですね。