介護の現場では、利用者さんとの日々のやりとりがとても大切です。
でも時には、自分の言葉がうまく出てこなかったり、「伝えたいことが伝わらない」と感じたりすることもあります。
相手が高齢だったり、認知機能に変化があったりすると、こちらの話す言葉だけでは思いが届かないこともあります。
そんなとき、少しでも伝わったと感じられる瞬間――たとえば、相手の穏やかなうなずきや微笑み――に救われることがあります。
それは言葉ではなく、「わかろうとしてくれた」「気持ちを受け止めようとしてくれた」ことが伝わったサインかもしれません。
介護の現場において、“伝える”とは、言葉だけで完結するものではなく、表情や態度、沈黙の中にも想いがにじみ出るものです。
一方で、「伝わらなかったかも」と落ち込むこともあります。
でもそれは、自分が相手に寄り添いたいと思っているからこそ気づける感情です。
思うように言葉が出てこなくても、「伝えたい気持ち」を持っている限り、信頼関係は少しずつ育まれていくはずです。
かいご姉妹サロンでは、「うまく話せない」「でも伝えたい」という気持ちに寄り添う交流の場を目指しています。
言葉にならない気持ちを共有したり、他の人の工夫に触れたりすることで、自分らしいコミュニケーションのヒントが得られるかもしれません。
伝えることに悩んだ経験も、誰かの支えになることがあります。
言葉が足りなくても、心のやりとりはちゃんと伝わる。
そんなあたたかい気づきを、日々の現場の中で大切にしていけたら素敵ですね。