介護の現場では、はっきりと原因がわからない出来事も少なくありません。
そんなとき、「なんとなく自分のせいかもしれない」と感じてしまう人も多いようです。
たとえば、利用者の体調変化があった、業務に行き違いが生じた——それが自分に関係していたのではと考え出すと、不安はどんどん大きくなっていきます。
しかし、こうした“曖昧な不安”は、正確な振り返りができないまま自責感だけが残ってしまうという落とし穴があります。
根拠がはっきりしないのに「私が悪かった」と思い込むことは、気づかないうちに心をすり減らしてしまいます。
対処のひとつとして、「事実と感情を切り分けてみる」という方法があります。
たとえば、「◯◯が起きた→私が不安になった→でも、それが私の責任かはまだわからない」といった具合に、出来事と気持ちを並べて整理してみることで、少し冷静になれることがあります。
また、記録や同僚との共有をもとに状況を見直すことで、客観的な視点が戻ってくることもあります。
かいご姉妹サロンでは、「曖昧な不安にどう対応しているか」や「一人で悩みすぎないための工夫」などを共有する場を目指しています。
不確かさに向き合うのは簡単ではありませんが、その不安を言葉にすること自体が、心を守る第一歩かもしれません。