介護の現場では、相手との距離感に悩むことがよくあります。利用者さんとの信頼関係が深まるほど、どこまで自分の言葉で踏み込んでよいのか、迷うこともあるのではないでしょうか。たとえば、体調や家庭の話題について、関心を持って話すことが大事な反面、過度な詮索になっていないかと気になる場面もあります。
同僚との会話でも同じです。意見を伝えたほうがよいと感じても、「これを言うと気まずくならないかな」と心の中で立ち止まることがあります。逆に、何も言わずに過ごしてしまって、後から「言っておけばよかった」と感じることもあるかもしれません。
距離感をうまく保つには、「相手の気持ち」と「自分の気持ち」の両方に耳を傾ける必要があります。無理に言葉を増やさなくても、丁寧な聞き方や静かな寄り添いが伝わることもありますし、言葉を選んで伝えることで関係が深まることもあるのです。
ただ、そのバランスをとるのは本当にむずかしいものです。自分では気をつけたつもりでも、相手には違うふうに伝わってしまうこともあります。だからこそ、完璧な言い方よりも、「あのとき、みんなならどうしてる?」と共有できる場が必要なのだと思います。
かいご姉妹サロンでは、そうした迷いや経験を、投稿やコメントを通して安心して話せる環境を目指しています。ちょっとしたエピソードでも、誰かのヒントになることがあります。
言葉はときに強く、ときに優しく、相手との距離を変えてしまうもの。だからこそ迷いが生まれるのだと思います。迷う自分を責めずに、少しずつ「自分らしい距離の取り方」を見つけていけるといいですね。