【褒めること、ちゃんとできてますか?】照れくささを越えて、気持ちを形にする

介護の現場では、一日の中に「いいな」「助かったな」と思える場面が何度もあります。

利用者さんに対しても、同僚や他職種のスタッフに対しても、「よくやってくれた」と感じる瞬間は少なくありません。しかし、そうした気持ちをそのまま言葉にすることは意外と難しいものです。

「わざわざ言うほどでもないかな」「きっと分かってくれているだろう」と考えてしまったり、照れくさくて飲み込んでしまったりすることがあります。


けれども、褒める言葉は、相手のやる気や自己肯定感を大きく支える力になります。短い一言であっても、相手の心に温かい灯をともすことがあります。

例えば「さっきの声かけ、とても優しかったですね」「利用者さんが安心している表情が印象的でした」と具体的に伝えることで、自分の行動が認められたと実感でき、自然とモチベーションが上がります。


大切なのは、褒める内容をできるだけ具体的にすることです。「すごいですね」だけでは抽象的すぎて、相手は何が評価されたのか分からないままになってしまいます。

「あのとき、忙しい中でも丁寧に対応していて感心しました」といったように、相手の行動や姿勢を明確に示すと、その人の強みがよりはっきりと伝わります。


一方で、褒めることに慣れていない場合、どんなタイミングで、どんな言葉を選べばいいのか迷うこともあります。

そんな時は、他の人がどのように褒めているのかを知ることで、自分の言葉の幅が広がります。また、さまざまな場面での褒め方や感謝の伝え方を学ぶことで、自然に言葉が出てくるようになります。


こうしたやり取りは、現場内だけではなかなか時間が取れないかもしれません。

だからこそ、日常の中で気づきを共有できる場を持つことが役立ちます。

かいご姉妹サロンでは、日々の業務で感じた良い場面や褒め方の工夫なども共有できる環境を目指しています。互いの経験から学び合うことで、「もっと自然に褒められる自分」に近づくきっかけになるでしょう。


褒めることは、相手だけでなく、自分にとっても前向きな気持ちを生む行為です。

照れくささを越えて、その瞬間の感動や感謝を言葉にしてみませんか。