介護の現場では、利用者様や同僚の良い行動を見かけても、忙しさや遠慮から言葉にできずに過ぎてしまうことがあります。
しかし、褒めるという行為は、その場の雰囲気を明るくし、信頼関係を深める大切なきっかけになります。
褒めることは、単に相手を喜ばせるだけでなく、自分自身の視点を前向きに変える効果もあります。日常の中で「どこが良かったか」を探すようになると、物事のプラス面に目を向ける習慣が身につき、自然と気持ちも穏やかになります。
心理的にも、相手に感謝や称賛を伝えることで、自分の幸福感も高まると言われています。
ただし、褒め方にはポイントがあります。「すごいですね」などの抽象的な表現だけでは、相手が何を評価されたのか分かりづらくなります。
例えば、「今の声かけ、利用者様がとても安心して笑顔になっていましたよ」のように、具体的な行動や場面を添えることで、褒め言葉の重みと説得力が増します。
褒める対象は、業務そのものだけではありません。休憩中のさりげない気遣いや、場の空気を和ませる一言、職場を整えてくれた行動など、日々の中に小さなきっかけは無数にあります。
それを見つける力を磨くためには、他の人の視点や経験を知ることが有効です。
かいご姉妹サロンでは、さまざまな場面での褒め方や言葉選びを共有し合い、互いに学び合える交流を大切にしています。
褒めることは、相手のためだけではなく、自分や職場全体の雰囲気を変える力を持っています。
今日から少し意識して、誰かの良い行動や言葉を見つけてみませんか。
その一言が、温かな連鎖を生み出す第一歩になります。