介護の現場は、常に時間に追われがちです。
食事、入浴、移動の介助…。スケジュール通りに進めることに追われ、職員もご利用者様も、どこか慌ただしくなりがちです。
そんな中で、ほんの10分でも“ゆとりの時間”があると、空気がやわらぎます。
無言のまま隣に座る時間、季節の話をする時間、手を握ってゆっくり歩く時間。
「あの時、笑ってくれたな」「うれしそうに頷いてくれたな」
その短い時間が、ご本人にも職員にも深く残ることがあります。
介護は、身体の支援だけでなく、心の支えでもあります。
“ゆとり”は、効率では測れない信頼や安心を育む、大切な時間なのです。