【介護の現場で感じる“こころ”の風景】ご利用者様の“昔話”が持つ意味──聞くことの大切さ

介護の現場では、ご利用者様から昔の思い出話を聞くことがあります。
「若いころはね」「戦後は本当に大変だったよ」など、時には何度も繰り返されることもあります。


ですが、そのお話には、その方の人生が詰まっています。
話すことで気持ちが落ち着いたり、自信を取り戻すきっかけになることもあります。


「ただ聞くだけ」であっても、相手にとってはとても大きな意味を持つことがあります。
共感し、うなずきながら話を受け止めるだけで、信頼関係は少しずつ深まっていきます。


話すこと・聞くこと──そのやりとりが、心を温める介護の原点なのかもしれません。