【介護の現場で感じる“こころ”の風景】その人らしさを守るということ

介護や支援の場面で、つい効率や安全性を優先してしまうことがあります。
もちろん、それも大切な視点ですが、「その人らしさ」を忘れては、本来の目的から遠ざかってしまうかもしれません。


着たい服、座る場所、食べたい順番――
小さな選択の積み重ねが、「私らしい生活」をつくります。


たとえ時間がかかっても、自分で選び、決めるという行為には、
その人の歴史と尊厳が宿っています。


支えるということは、代わりにやってあげることではなく、
その人の「選ぶ力」を見守り、信じることから始まるのかもしれません。