【介護の現場で感じる“こころ”の風景】「話を聞くだけでいい」──傾聴がもたらす安心感

高齢者の方にとって、誰かの話を聞くという行為は、
特別な知識や技術が必要なわけではありません。
けれど、その「傾聴」が持つ力は、とても大きなものです。


相手の目を見て、うなずきながら話を聞くだけで、
話す側は「受け入れてもらえた」という気持ちになります。


「なにもアドバイスしなくていい。
ただ聞いてもらえるだけで、ほっとする」
そんな声は、年齢を問わず多くの場面で聞かれます。


傾聴は、目に見える成果を求めず、
相手の心に寄り添う行為です。
そのやさしさは、高齢者の方にこそ自然に備わっているものかもしれません。